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「広報=華やか」は勘違い?現役広報が明かす“企業を支える”仕事のリアル

子育てをしながらPR会社の代表を務める、中小企業診断士・PRプロデューサーのヨネザワです。

中小企業診断士・PRプロデューサーとして多くの中小企業経営者とお話しするなかで強く感じるのが、「広報」という言葉が持つイメージの多様さです。

皆さんは「広報」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。多くの方はメディア対応など、華やかな業務を想像されるかもしれません。

しかし実際には、社内外の関係者との調整やイベントの企画・運営、SNSを通じた情報発信など、その領域は多岐にわたります。さらに近年では、採用活動に深く関わるケースも増えています。

今回は、そんな広報の実際の仕事について、私の経験を交えながらお話ししていきます。

目次

広報は“黒子”に徹する仕事

「広報」と聞くと、テレビや雑誌で華々しく活躍する姿をイメージする方が多いと思います。確かに、メディア対応は広報の重要な仕事のひとつですが、それはほんの一面に過ぎません。

後ほど詳しくお話しますが、実際にメディアに露出するまでには、地道なステップが数多く存在します。企業の広報であれば、社長や経営陣が目立つようにサポートを行いますが、私のように外部広報の場合は、クライアント企業の社長や担当者が主役。広報担当者は、あくまで「黒子」に徹する存在なのです。

社内外の調整役としての役割

広報の仕事は、社内外の多くの関係者との調整が不可欠です。取材依頼があれば、日程調整、取材内容の確認、想定問答の作成など、細かな対応が求められます。クライアント企業であれば、経営陣、各部門の責任者、担当者など、さまざまな立場の人々と積極的にコミュニケーションを取ります。

例えば、新製品の情報を発信する場合、まずは営業部門から製品に関する情報を収集します。人事関連の情報を発信する際には、人事部門の担当者と連携しながら情報を整理し発信していくのが広報の役割です。

現場に足を運び、生の声を聞く

コミュニケーションにおいて私が一番大切にしているのは、現場の声を聞くこと。オンラインでのコミュニケーションが主流となっていますが、現場に足でしか得られない気づきや発見があるからです。

製造業のクライアントであれば、工場見学を通じて、従業員同士のコミュニケーションの様子や、製品が作られる過程を肌で感じることができます。特に従業員同士の距離感や職場の雰囲気などは、実際に足を運んでみないとわかりません

そう思うようになったのは、以前、銀行で融資担当をしていた時の経験からです。融資の可否を判断する際、決算書の数字だけでなく、経営者の人柄や従業員の様子、そして現場の雰囲気などをもとに総合的に判断します。現場に足を運び、自分の目で見て、肌で感じることで、オンラインだけではわからない、企業のリアルな姿や課題が見えてくるのです。

広報には、書く力と営業力が求められる

広報として、企業や商品・サービスの魅力をPRするには、言葉でわかりやすく伝える「書く力」が欠かせません。

私は銀行や行政機関での経験、そしてライターとしての活動を通じて、書く力を磨いてきました。クライアントの魅力を引き出し、それを言葉で表現し、プレスリリースやその他の文書に落とし込むことが、私の得意分野です。

もうひとつ大切なのが、営業スキルです。メディアの記者の方々は多忙のため、取材依頼をする際には、30秒以内に要点を簡潔に伝えなければなりません。電話営業の経験がある方は、広報でもそのスキルを活かせると思います。

このように、広報の仕事は多岐にわたるため、一人で完結できるものではありません。

そのため、私は、メディアリレーションに強い人、営業スキルに長けている人など、多様な経験・スキルを持つメンバーとチームで仕事を進めています

例えば、私は戦略立案や文章作成を得意としていますが、電話営業はやや苦手です。電話営業が得意なメンバーにメディア対応を任せ、私は得意分野に集中するというように、役割分担を明確にしています。

それぞれの強みを最大限に発揮できるため、クライアントの課題解決に向けた幅広いアプローチができるようになるんです。

スピード感と柔軟性を持って対応する

こうしたスキルを効果的に発揮するためには、クライアント企業の特徴をよく理解し、迅速かつ柔軟に動くことが欠かせません。

私が担当しているクライアントは、ほとんどが中小企業です。大手企業のように、ひとつの情報発信にいくつもの承認プロセスがあるわけではないので、その分、迅速な意思決定と対応が求められます。

また、新聞、テレビ、雑誌といったマスメディアだけでなく、インフルエンサーやYouTuberなど影響力を持つ方との連携を積極的に模索することも大切だと思いますね。今は「1人1人がメディア」の時代です。

特に中小企業の場合、大手企業のように潤沢な広告予算があるとは限りません。だからこそ、こうした個人の発信力を活用することは、費用対効果の高いPR戦略となるのです。

ターゲットとする層に支持されているインフルエンサーに製品をレビューしてもらったり、企業の活動を取材してもらったりすることで、従来の広告よりも自然なカタチで製品やサービスの魅力を伝えることができますから。

最後に

こうした新たな手法も取り入れながら、企業の魅力を多角的に発信できるのが、広報という仕事の醍醐味です。広報は、決して華やかな面だけではありません。

地道な作業の積み重ねた先に、企業と社会をつなぐ架け橋としての重要な役割があるのだと感じています。今後も、広報業務を通じて、多くの中小企業の魅力をより広く届けていきたいと考えています。

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